こんな話考えてみた9「あかちゃんまんと妖精バック」

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おはなし

妖精バックちゃん(妖精バック)がなんだか困っているぞ。
妖精バックうーん、おなかがいっぱいだぞー。
おやおや。バックは何でも思っていることと反対のことを言ってしまうようだ。
そこへ果物をいっぱい積んだ馬車でドリアン王女(ドリアン王女)とアボガドじいや(アボガドじいや)がやってきたー!
ドリアン王女「そなた、困っておるようじゃの。わらわに言ってみるぞよ。」
妖精バックおいら、おなかなんてすいてないぞ。果物なんかほしくないやい!
ドリアン王女「なんじゃ、ほしくないのか。ならわらわはパン工場へ行くのでここでさらばぞよ。」
アボガドじいや「では参りましょう。王女様。」
あーあ、二人はつり橋を渡って行ってしまった。
妖精バックいらないよー!あっちいっちゃえー!…ぐすん。
ドリアン王女を引き止めることができずつり橋の上に立ち尽くすバック。
そのときつり橋の床板が抜け落ちてしまったー!
妖精バックうわーん!だれかー、助けないでー!
残った床板にしがみついて必死に助けを呼ぶバック。でもそれじゃ通じないぞ!
ドリアン王女「助けないでとは変わったことを言うもんじゃのう。」
アボガドじいや「さようでございますね。」
ついに遠くへ行って見えなくなってしまったドリアン王女。妖精バックはもう限界だ。
そしてついに手が滑って落ちてしまったー!
妖精バックうわー!誰か来ないでー!
あかちゃんまん「いまいくでちゅー!」
谷底へ落ちていくバックを助けたのはあかちゃんまん(あかちゃんまん)だ。
バックを見事に空中キャッチして谷底へ優しく下ろす。
あかちゃんまん「けがはなかったでちゅか?」
妖精バックうわーん!怖くなかったよー!
あかちゃんまん「よちよち。こわかったんでちゅね。もうだいじょうぶでちゅよ。」
あかちゃんまんには妖精バックの言葉がわかるみたいだ。
そのときバックのおなかがぐーっと鳴った。
妖精バックおなかがすいてないぞ…。
あかちゃんまん「おなかがすいたんでちゅね。みるくをどうぞでちゅ。」
妖精バックわーい!うれしくないやい!
貰った哺乳瓶からおいしそうにミルクを飲む妖精バック。

一方パン工場では…
アンパンマン「それは妖精バックですよ。何でも思ったことと反対に言うんです。」
ドリアン王女「そうじゃったのか。変わり者じゃのう。」
アボガドじいや「ドリアン王女様、あの時助けないでと聞こえたのはまさか…!」
アンパンマン「それは大変だ!」
さっそうと飛んでいくわれらがアンパンマン!見送るドリアン王女!

あかちゃんまんと妖精バックは谷の上に戻って仲良く遊んでいるぞ。
あかちゃんまん「もーいーかい。」
妖精バックもーいーぞー。
あかちゃんまん「もーいーかい。」
妖精バックまーだだぞー。
あかちゃんまん「よーし、みつけるでちゅ!」
妖精バックを探し始めるあかちゃんまん。でもおなかがすいてきちゃったみたいだぞ。
あかちゃんまん「おなかがすいたでちゅ…。えーんえーん!」
妖精バックあかちゃんまん!
この様子を見て思わず飛び出した妖精バック。
あかちゃんまんを背負って近くにある村へ向かったぞ。

妖精バックあかちゃんまんのミルクがほしくないぞ!
おばさん「あら。変な事を言う子ね。」
おやおや、バックちゃんの言い方じゃ通じないぞ。
それを見ていたのがばいきんまん(ばいきんまん)
ばいきんまん「あかちゃんまんが弱ってるぞ!チャンース!」
ああ!無常にもバイキンUFOからハンマーが振り下ろされる!
アンパンマン「やめるんだー!ばいきんまん!」
そのときやってきたのがわれらがアンパンマン。すばやくハンマーを受け止めたー!
ばいきんまん「きたなー。おじゃま虫めー!」
アンパンマンとばいきんまんが戦っている間にバックは他の家へ。でもやっぱり通じないみたいだ。
そんなことをしているうちにアンパンマンがピンチだ!

そのときバックにおぶわれているあかちゃんまんが一言。
あかちゃんまん「あかちゃんまん、もうおなかいっぱいでちゅ…。」
妖精バックえー!おなかすいたの?
本当はおなかがすいてるのに反対のことを言い始めた。
あかちゃんまん「ミルクいらないでちゅ…。」
妖精バックだってさっきはミルクいらないって…。
おばさん「あら。赤ちゃんにミルクがいるのね。」
おやおや。はからずも言いたいことが伝わってしまったぞ。そしてミルクを受け取るバック。
妖精バックありがとうじゃないぞ!
ミルクを飲んで、あかちゃんまんの復活だー!
あかちゃんまん「げんきいっぱい!あかちゃんまーん!」
そしてあかちゃんまんはアンパンマンと二人でばいきんまんをやっつけた。

あかちゃんまん「さっきはうそをついてごめんなさいでちゅ。」
アンパンマン「ううん、おかげでぼくも助かったよ。」
妖精バックちっとも気にしてるぞー。
アンパンマン「さあ、パン工場へ行こう。ドリアン王女がおいしいフルーツを用意して待ってるよ。」
こうしてパン工場へ向かうアンパンマンたち。めでたしめでたし。
ここでちょっと自己紹介。ぼくまつだみふみ。よろしくねー。

せつめい

前回と同じような書き方で、それに加えて解説放送の石丸博也さん風にナレーションっぽいの入れてみました。
いつもテキトーに喋ってるように感じてたけど、あのノリで喋り続けるのって大変なんですね。

さて、このお話、実はおかしい部分があります。
それは、あかちゃんまんが戦略的な嘘をつくこと。
それも弱体化した状態で言うこと。
あかちゃんまんは正直な正義の味方なので、嘘をつくことは基本ありませんし、ミルク切れを起こせば頭も回らなくなるのでなおさらです。
まあここは、素人の考えた妄想ストーリーということでご容赦を…。

ちなみに妖精バックのセリフは、IEならマウスを乗っけると本心が出てきます。