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2012年映画感想など

ゲームの話題ではないのですが、関係ある作品なのでゲームのページの一部として書いています。
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※このページには劇場版ポケットモンスターのネタバレが含まれています。また、普段「それいけ!アンパンマン」ばっかり見ているので、ところどころアンパンマンを引き合いに出しています。ご注意ください。

  1. メロエッタのキラキラリサイタル
  2. キュレムVS聖剣士ケルディオ

メロエッタのキラキラリサイタル

上映開始日2012-07-14
区分劇場版第15作同時上映
主な登場ポケモンメロエッタ
ピカチュウ
ヤナップ
ニャース
イワパレス
プラスル
グレッグル
マイナン
ディグダ
ダグトリオ
ヘイガニ
フワライド
チコリータ
グレッグル
コダック
ツタージャ
フシギダネ
ゼニガメ
ズルッグ
パールル
グレッグル
チャオブー
キバゴ
カクレオン
プリン
ソーナンス
ソーナノ
グレッグル
ミジュマル
ポッチャマ
ミズゴロウ
トゲピー
カビゴン
ワニノコ
グレッグル
エモンガ
マネネ
アチャモ
ゴンベ
行われた行事リサイタル
登場した食べ物オレンのみ
使われた道具メロディ・ベリー
使用曲いにしえのうた
エンディング曲みてみて☆こっちっち
フォルムメロエッタ:ボイスフォルム
メロエッタ:ステップフォルム

あらすじ

今日は年に一度のメロエッタのリサイタル。
ところがリサイタルに必要なメロディ・ベリーがイワパレスのすなあらしで吹き飛んでしまって大変なことに!

解説・感想など

「キュレムVS聖剣士ケルディオ」の同時上映作品。
上映順を考慮し、こちらのほうを先に記述する。

主役のメロエッタは、アンパンマンに出てきそうなデザインと言われることがある。
だが冷静に考えてほしい。

…意外と違和感ないな。
やなせさん、ここはひとつ、株ポケとゲーフリに交渉してみません?

この話にはポケモンのみが登場し、人間は一切登場しない。
また、メロエッタも含めてポケモンたちは一切人語を喋らず、鳴き声とジェスチャーによって意思を伝える。
その代わり、第三者視点でのナレーションが入っている。

すなあらしが起こったのは、そもそもメロエッタの歌声に聞き惚れたニャースが興奮してイワパレスの殻をかきむしったため。
なので一応ニャースが元凶といえば元凶。
そのためか、元々やられ役ポジションだったためか、事あるごとに「やにゃかんじぃ~」と吹っ飛ばされていた。
「やなかんじ~」と吹っ飛ばされるのはかつてのポケットモンスターではよくあったことらしい。

今回のキーアイテム「メロディ・ベリー」は、メロエッタがリサイタルを開くときに生やす木「メロディ・ツリー」になる木の実。
メロエッタの歌声により光と共に飛び回り、華やかなステージを演出する。
とりあえず、食べ物ではないようだ。

映像は背景が白い輪郭で描かれたものであり、メルヘンチックな世界を描き出していた。
ポケモンなどは普段の絵そのままで、いつものポケモンたちが幻想的な世界にやってきたような印象を受けた。
もしかしたらこれはポケモンたちの見ている夢なのかも、などとも考えてみたが、まあ深く考えるのはやめておこう。

メロエッタの歌う「いにしえのうた」はゲーム版と同じメロディのようだ。
「歌」ではあるが、人語を使わないポケモンの歌う歌なので、特に歌詞はない。
無理やり言葉として解釈すれば、「melee~ melee~」と聞こえたので、乱闘を促す歌なのだろう。さすが威力75の攻撃技。
実際には、この歌を使って喧嘩するポケモンたちの心を静め、なだめていた。
もっとも、あの声量を至近距離で聞かせたら威力75も納得だし、あの〆なら追加効果睡眠もありそうな感じだ。

最後はいにしえのうたによりステップフォルムにチェンジし、エンディング曲「みてみて☆こっちっち」に入った。
一部はTV版と共通のようだが、映画にあわせてやや長めになっていた。
歌の前半は小学生がその日常でやりそうなばかばかしいことを次々言っていく内容で、まさに「子供向け」の楽しい歌。
サビになるとそれまでと一転して、一日の終わりの哀愁と明日を迎える喜びと期待を込めたものになる。
「あの優しい燃えるような夕焼けは終わりじゃなくて明日の予告編さ」という部分は、TV版は毎週、劇場版は毎年やっていて実際に予告編があるこのアニメではひときわ光るものがある。

エンディングアニメーションでは結構な数の幻ポケモンも出てきたような気がしたが、あまり把握できなかった。
セレビィの模様が見えたのは覚えているが…。

あと、グレッグルがいい味出してた。


キュレムVS聖剣士ケルディオ

上映開始日2012-07-14
区分劇場版第15作
監督湯山邦彦
主な登場ポケモンケルディオ
キュレム
ビリジオン
テラキオン
コバルオン
フリージオ
ピカチュウ
オタマロ
オタマロ
オタマロ
マッギョ
キバゴ
レシラム(イメージ映像のみ)
ゼクロム(イメージ映像のみ)
クリムガン
チャオブー
ガントル
ヤナップ
バニプッチ
レパルダス
ハーデリア
イワパレス
ミジュマル
タブンネ
バスラオ
…マッギョ
主な登場人物サトシ
アイリス
デント
ジョーイさん
マリン
ムサシ
舞台となる場所風の駅
ローシャン
乗り物博物館
草原
渓流
岩山
廃墟
登場した乗り物電車
飛行船
地下鉄
ロープウェイ
登場した食べ物ダルマッカ弁当
冷凍オレンの実
オープニング曲やじるしになって!
エンディング曲Memories
フォルムケルディオ:いつものすがた
キュレム:通常
キュレム:ホワイトキュレム
キュレム:ブラックキュレム
ケルディオ:かくごのすがた

あらすじ

ケルディオは聖剣士コバルオン・テラキオン・ビリジオンの後継者となるポケモンで、聖剣士を目指して修行していた。
ケルディオはまだまだ未熟なため、聖剣士となるためにキュレムと戦うことは禁止されていた。
しかしケルディオは勝手にキュレムいる廃墟に赴き、嘘をついてキュレムと戦う。
キュレムのあまりにも格違いな強さにおののいたケルディオは戦いを放棄し逃げ出してしまう。
そして、助けに来たコバルオン・テラキオン・ビリジオンはキュレムの攻撃により氷漬けにされてしまった。

一方サトシたちは、電車でローシャンへと向かっていた。
その途中、風の駅に立ち寄り、ダルマッカ弁当と冷凍オレンの実と、あと飲み物を買う。
ダルマッカ弁当はダルマッカ型の容器に入った栄養満点でおいしいサンドイッチのお弁当で、サンドイッチが美味であることは言うに及ばず、食べ終わったら容器を風鈴にして涼を取ってもよし、そのまま置物にしてインテリアを充実させてもよし、容器から内容に至るまで妥協無しの逸品で、まさに風の駅名物といっていい。
そして冷凍オレンの実は、ポケモンたち誰もが認めるあのオレンの実を贅沢に冷凍した奇跡の逸品であり、これを冷凍庫から取り出してくれるバニプッチの涼しげな出で立ちと相まって、この暑い夏を涼やかに彩る一生の思い出となることであろう。
そう私が思っているダルマッカ弁当と冷凍オレンの実と、それから何か飲み物を駅弁ソムリエ・デントの的確且つ迅速な指示により3分間というわずかな停車時間の間にたっぷり買い込んだサトシたちは、再び電車でローシャンへと向かう。
その途中、サトシたちは満身創痍のケルディオを保護し、追いかけてきたキュレムから一緒に逃げることになった。

ケルディオも満足のおいしいダルマッカ弁当でイッツ駅弁タイムしながら話を聞いたサトシたちは、コバルオン・テラキオン・ビリジオンの救出とキュレムへの再戦をケルディオと共に目指す。
ケルディオは、赤の他人だったのに自分の手助けをしてくれるサトシたちと行動を共にするうち、仲間の大切さを再認識する。

そして、ついにキュレムとの決戦の地、廃墟に戻ってきた。
サトシたちはコバルオン・テラキオン・ビリジオンの救出に向かい、ケルディオはキュレムに嘘をついていたことを告白し、そして正式に戦いを挑む。

かくごのすがたとなり、しんぴのつるぎを携えたケルディオは、怯えて逃げたりせず果敢に戦う。
ところが、本気を出したキュレムの攻撃がサトシたちに当たりそうになる。
その時、ケルディオが身を張ってサトシたちをかばう。
このことが原因となってケルディオは勝負に敗北するが、キュレムは仲間をかばったその姿勢を認め、ケルディオは聖剣士になれたのだった。

解説・感想など

「メロエッタのキラキラリサイタル」の同時上映作品、もとい、こちらがメイン上映作品。
メロエッタのほうが主目的で行ったので気分的にはこっちがおまけだったけど。
あまり期待していなかったが、思っていたより面白かった。特にアクション面で。

ホワイトキュレムとブラックキュレムの2フォルムが登場するが、昨年と違い、映画そのものは1バージョンのみ。
逆に言うと、1本の映画の中で両フォルムとも出てくる。
戦況に応じて変幻自在にフォルムチェンジし、常に有利に戦いを進めた。
でもタイプ相性的にはケルディオ相手ならブラックキュレム一択だと思うけどなぁ。

ストーリーは、キュレムの追っ手から逃げつつ、しかし最終的にキュレムとの決着を目指すというシンプルなもの。
テーマ性にしても、「仲間」というシンプルなテーマを軸に展開する。
その分バトル色を濃くしたといったところ。

しかし、単純なテーマでありながら、単純に主人公に勝たせてめでたしめでたしという結末にしなかったのは評価したい。
そもそも、負けることもあるからこその「勝負」だし、勝たせちゃうと、「仲間」とか「覚悟」とか色々小難しいこと言ってたけど最終的には「力」だよねってことになってしまうし、これでよかったのだ。
それこそ、最初の戦いでは「負ける覚悟」を持たなかったから圧倒的な力を前に怯えたのだろうし、だからこそ「負ける覚悟」がケルディオの成長を表していたのだろう。
また、その負けの決定打となったのは仲間を守ったことだった。
絵本「アンパンマン」のあとがきには「本当の正義は傷付くことなしには行えない」(要約して引用)といった意味のことが書かれているが、ケルディオの行為はまさにこれと同じことを体現していたわけだ。
だからこそ、キュレムやコバルオンたちもこれでケルディオを認めたのだろう。
そう考えてみれば、炎に弱いビリジオンが火事の中ポケモンを守っていたシーンや水に弱いテラキオンが水辺で修行していたシーンも、不利な状況に身を置く覚悟というものを表していたのかもしれない。

それはそうと、キュレムの強さの前に恐怖にとらわれたケルディオの怯えきった表情には何ともそそられるものがあった。

映像は、背景は背景で細かいところまで作りこまれたCGでよくできていたし、キャラクターはキャラクターでいつものアニメ通りの雰囲気にダイナミックで表情豊かな動きでよかったと思う。
ただ、リアルなCG背景とアニメ絵のキャラクターが合わさると強い違和感があった。
特に美しい草原の中の美しいビリジオンは、どちらも美しいにもかかわらず…。

今年の敵役であったキュレムは氷タイプのドラゴンであったが、実は今年のアンパンマン映画の敵役コオリオニも、名前からわかるとおり氷の仲間である。
偶然ではあろうが、アンパンマンキャラっぽいデザインのメロエッタのことも含め、不思議なめぐり合わせである。

で、そのキュレムは、今回「敵役」ではあったが、決して「悪役」ではなかった。
気難しいし怒らせると恐ろしいが、こちらから手出しをしていなければ襲い掛かってくることはないし、基本的には聖剣士との取り決めに従って力試しをしてくれる存在だったようだ。
逆に言って、怒らせてはいけないから、コバルオンたちはケルディオの参戦にはものすごく慎重だったのだろう。

ただ、その取り決めの詳細や、なぜキュレムなのか、現状に至るまでの経緯などは一切語られなかった。
そのあたりの説明は、ケルディオの成長物語には不必要な要素であったから、省かれたのかもしれない。
どのような背景があるにせよ、キュレムは聖剣士になる試練としての壁でありさえすればよかったのだ。

あらすじ中のダルマッカ弁当に関する記述は、評価に関しては私の思い入れを存分に込めたが、一応内容そのものは事実に忠実である。

ダルマッカ弁当は具体的にはどのようなものなのだろう。
置物や風鈴になるからには、普通のお弁当箱のような樹脂製やただのお菓子の缶詰のような金属製の容器ではいけないだろう。
だからと言って、風鈴として広く使われている割れやすいガラス製や重たい鉄製というのも、お弁当箱としては受け入れがたい。
現実的には、そこそこ軽くて硬度のある、そして良い音の鳴る合金製、あるいは防腐・防湿処理した木製あたりが妥当だろうか。
そして内部の最奥部(頭頂部の裏側)には舌(風で揺れる部位)を装着する突起が設けられており、風鈴の組立説明書なども添付されているのだろう。
また、再利用を推奨するからにはなるべく容器を汚さない工夫もあるに違いない。
最も効果的なのは各サンドイッチを個包装することだが、作中の描写からするとそれは考えられない。
しかしながら、サンドイッチと弁当箱の間にフィルムを挟む程度のことはしていそうである。
中身は、サンドイッチ数個にレタスを添えた、ヘルシー志向のメニューである。
具は見ている限りではよくわからなかったが、定番のものに加えて地元特産か、ダルマッカのイメージに合わせた具を入れてきていると思われる。
ポケセンで実際に販売しないかなぁ。

あと、オタマロが3匹も出てきてくれて嬉しかった。

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