半径aの円の曲率半径は、常識的に考えて、aである。
改めて、計算してみる。
座標平面上の円周上での運動を考える。
運動する点Pの位置ベクトルをr、円の中心の位置ベクトルをA、半径をa(>0)とすると、時間tの関数f(t)(>0)を使って
r = A + a{icosf(t) + jsinf(t)}
と表すことができる(i、jはx軸、y軸方向の単位ベクトル)。
時間t0からの弧長sは、Pが円周上を運動していることから直ちに
s = a{f(t) - f(t0)} = af(t) - C
と表すことができ(C=af(t0)は定数)、
f(t) = (s + C)/a
r = A + a{icos(s + C)/a + jsin(s + C)/a}
曲率半径ρは、
1/ρ = |d2r/ds2|
= |(d/ds){-isin(s + C)/a + jcos(s + C)/a}|
= |{-icos(s + C)/a - jsin(s + C)/a}|/a
= √{cos2(s + C)/a + sin2(s + C)/a}/a
= 1/a
ρ = a
常識通りであった。