チーズバケット号とレアチーズ

あらすじ

はじめはいつも通りの配達業務のはずだった。彼は愛する女性を連れて、上機嫌で自分のマシンに乗り、北の空へ向けて飛び立った。頼れる相棒も護衛についていたので安心のはずだった。
しかし、吹雪が出始めて相棒が悪天候時用のシールドを準備している隙を突いて、悪人の男女二人組が配達物を奪いに現れた。吹雪による突風のため悪人たちは吹き飛ばされ、彼は危うく難を逃れたかに見えたが、自身も風に煽られ、愛機が損傷を受け、相棒ともはぐれてしまった。
やむなく近くの島に不時着し、風をしのぐため雪原に素手で穴を掘り、その中に彼女とともに避難した。だが吹雪から逃れ一時の安息を得た彼らは、長時間の飛行による疲労と吹雪による体力の消耗から、空腹を覚え始めていた。一度は配達物の食料を食べることを考えたが、命懸けで守り抜いた大切な届け物に手を出すわけにはいかず、マシンの素材が食用可能であることを思い出した彼は、吹雪の中マシンの垂直尾翼を取り外し、食料として持ち帰ってきた。
吹雪の中極限状況を乗り越えた二人は、傷ついた愛機で再び大空へ飛び立つが、吹雪がやんだことで例の悪人たちも再び現れた。たった一発の砲弾で敵の攻撃全てを迎撃し、さらにマシンの運転テクニックだけで敵を同士討ちさせることに成功したが、後一歩のところで二発目が発射できず、一気に窮地に陥ってしまった。
その時、はぐれた後いったん帰還していた相棒が強力な支援部隊を連れて戻ってきた。相棒が敵を注意を引いている間に追加の砲弾を補給した彼は二発目で敵の火力を完全に破壊し、最後は相棒による一撃で悪人たちは二人まとめて吹き飛ばされた。
その後、白い雪が夕日に赤く染められた配達先の村では、少し遅くなった食料配達に、誰もが喜び、笑顔があふれていた。